BSや地上波などのテレビ通販番組の集計した2022年の年間データが出揃った。主要放送局54局の販売会社別放送分数と商品別放送分数から前年との比較を行いながら、2022年のテレビ通販番組を振り返る。

TOP5は前年と変わらず

2022年もオークローンマーケティング（以下、ＯＬＭ）が累計放送分数60万5,507分を確保し、2位のテレビショッピング研究所（以下、テレ研）に約2倍以上の差を付けてぶっちぎりの1位となった。商品別ランキングも25位内に9商品をも送り込み（商品別詳細は次週）、まさに、ここ数年間はテレビ通販市場における巨人として、君臨し続けている。
前年同様、2位となったテレ研は同27万7,543分を確保。前年比13％増（同3万1,334分増）で、第2位をキープした。
3位のジャパネットたかたは1つの商品に偏ることなく、この1年間に251種もの商品を投入。　商品毎の出稿は少ないものの、圧倒的なアイティム数で前年同様3位をキープ。累計放送分数も25万4,946分を確保。前年比9％増（同2万1,393分増）となった。
4位のキューサイは、同13万614分（前年比3％増)を確保、5位のエバーライフも同11万3,297分（前年比4％減）を確保。

6位 えがお 9位 マイケア大躍進

6位えがおは2022年累計放送分数11万2,003分（前年比57％増）を確保。昨年の10位から6位に大躍進した。2020⇒2021も前年比14％増を達成しており、ここ2年で約1.8倍の放送枠を確保し、大躍進の6位となった。
9位マイケアは年累計6万7,190分（前年比46％増）を確保。昨年21位から一気にベスト10入りを果たした。

№１出稿量を誇るオークローンマーケティングがベストテンに５商品ランクイン

2022年販社別ランキング1位のオークローンマーケティング（以下、ＯＬＭ）が、この1年間で32種類もの商品をテレビ通販市場に投入し、出稿量ベストテンに5商品も送り込んでいる。第1位に輝いた「トゥルースリーパー」は2022年累計放送分数12万9,906分、前年比2万6,362分減（17％減）を確保。ここ5年間で1位⇒2位⇒1位⇒1位⇒1位と安定した出稿量を維持し、テレビ通販における大ヒット商品となっている。

さらに、4位の「セブンスピローウルトラフィット」（同8万5,989分、同80％増、前年11位）、5位の「楽ちんヒアリング」（同7万4,143分、同8％増、前年4位）6位の「クッキングプロ」（同5万7,324分、同27％減、前年3位）、8位の「フォーサ」（同5万993分、同21％減、前年6位）となり、5つもの商品がベストテン入り。

さらに11位の「アクティブスレンダー」（同4万6,740分、前年出稿無し）、18位の「ナイスデイ」（同3万4,953分、同40,076%増、前年1,325位）、のように2022年に大幅に増やした商品もある。まさに商品開発力とマーケティング力を兼ね備えた、リーディングカンパニーに相応しいと言える。

オークローン以外のベスト10は健康食品が多くを占める

　上位10商品を見てみると、オークローン以外は2022年テレビ通販業界を支えた健康食品カテゴリーがランクインしている。
2位　ひざサポートコラーゲン（キューサイ、前年比3％増）、3位　えがおの鮫珠（えがお、前年比59％増）、7位　野草酵素（野草酵素、前年比10％増）、9位　飲みごたえ野菜青汁（エバーライフ、前年比28％減）、10位　マナラホットクレンジングゲル（ランクアップ、前年横ばい）となった。ランクアップが初のベスト10入りを果たし、コスメカテゴリー１位となっている。

飛躍的に出稿量を伸ばした商品は？

　2022年に飛躍的に出稿量を伸ばした商品としては、
八幡物産の「プロテオグリカン」が累計2万8,598分（同1,518％増）（商品別27位）
自然食研の「しじみ習慣」が累計1万8,375分（同5,418％増）（商品別42位）
RightHereの「リンクフェード」が累計1万5,655分（同17,294％増）（商品別49位）
。

コロナ禍で増える健康食品

コロナ禍において、テレビ通販の定番「健康食品カテゴリー」の放送量が増えている。（表②参照）
2020⇒2021⇒2022年と3年間で17％増、約17万分も増えている。
さらに「コスメカテゴリー」は34％増（約12万分増）、「食品・飲料カテゴリー」は28％増（約4万5,000分増）と通販の定番カテゴリーがコロナ禍においても地力を見せている

※ ＤＲＴＶ－ＩＮＤＥＸ™は関東、関西、名古屋、札幌、宮城、静岡、岡山、広島、福岡、全国9地区の地上波系列局、独立Ｕ局、ＢＳデジタル放送局の合計54局のインフォマーシャルを集計した株式会社ハニーマスタードが提供するデータサービス。